決して水底を覗いてはならないの巻

前半失念。
自宅寝室、ベッドでうとうとしながらマンションに併設されているスポーツジムのパンフレットを見ている。
プールのページ。何故かハードタッチのマンガ仕立て。ページ全体に真っ暗な水面が描かれ、その真ん中に固めのフォントで「決して水底を覗いてはいけない。彼らに取り込まれてしまうから・・・」と書かれている。そのプールは水深30メートルで、その中ほど深さ15メートル地点にはめ込み式の鉄格子がある。そして底の方には、目が退化し大きな口と牙、水かきのついた足だけが生えた肉色のおたまじゃくしのバケモノが群生している。
一緒に住んでいる人がずぶ濡れで駆け込んできて「やっぱりあのプール、底の方に何かいる」と怯えながら僕に告げる。このバケモノのことだなと思い「鉄格子をはめれば?」と提案するも「やり方がわからない」と返される。「じゃあ管理人に頼みなよ」と言うと「だって、あの爺さん婆さん、あたしに土下座してくるんだもの!」とキレ気味に言ってきた。「じゃあもうこのスポーツジムはやめよう。ここに入ってから変なことばかり起こるし」(おそらく前半部分に何かあったと思われる)と言うと彼女は同意し、ベッドに横たわり頭の後ろあたりを掻いた。彼女が頭を掻く腕とベッドの隙間から小さな小さな手が出てきて激しく暴れだした。2人驚いて飛び起きると彼女の隣にむずがる新生児がいた。
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ハッとして目を覚ますと隣でニヤニヤしながら彼女が見ていた。
「寝言言ってたよ」
「なんてしゃべってた?」
「プシュシュシュシュシュー、って」