赤信号と柿の巻

生活支援施設の巡回車の中。
活動を取材するクルーの一人として搭乗している。ボロボロのワンボックスカー。経済の崩壊したどこかの国のどこかの村を行く。しかし、なぜかその地域ではその巡回車は忌み嫌われており、村民が憤怒の表情で棒切れや鍬を持ち追い立ててくる。投石によりガラスに穴が開く。他のスタッフに「おい、かなりマジだよ」と苦笑しながら話しかけていたら村民と目が合う。小ばかにしたような僕の表情が火に油を注いだらしく、車に追いつきドアをこじ開けようとしている。危機的状況にも関わらず、運転手は赤信号を遵守し停車している。村民と僕との攻防が続く。窓ガラスに開けた穴に突っ込んできた手を拳銃で撃つ。車はまだ停車している。前方を見ると、運転手は柿の実を赤信号と間違えている。そのことを告げ、ハンドルを奪い急発進する。カーナビではサッカー日本代表が敗戦により帰国したことを告げるニュース映像が流れている。トラックの荷台に腐ったみかんやびしょびしょの雑誌と一緒に乗せられている日本代表。負けたらこんな目に遭うのか、と驚く。